
レイモンド南町田保育園 保育士/幼児クラス担当佐藤 由加Sato Yuka
システム会社やパティシエの経験もあるんですね、経歴を教えてください。
大学で経営学を学んでいましたが「自分のやりたいことは何なのか?」を問いながら、毎日アルバイトばかりしていました…そんな時、チャイルドライフスペシャリストという職業を知り、それが学べる短大へと再入学しました。「入院をしている子どもたちに遊びを通したサポートがしたい」と就職活動をしましたが就職先がなく、保育園でアルバイトをしていました。そこで働くうちに、システム化することで保育者の負担を減らせるのでは?と気づき、バックヤードから保育を支えようとシステム会社に就職することにしました。
結婚後は、飲食店でホールやキッチン、パティシエを経て店長まで務めました。その後、お菓子会社で事務職をしていましたが、やはり保育の現場で働きたいと思い、レイモンド南町田保育園に2016年9月に中途入職しました。
異業種から檸檬会へ、保育者として入職したきっかけを教えてください。
一度は諦めた保育の仕事を20代の最後に挑戦してみようと思い、園見学へ行きました。そこで、もともと得意ではないピアノを何年も触っていないことが気がかりだと相談すると「人には得意不得意があるから、ピアノは得意な人に任せて、自分の得意なこと好きなことを、子どもたちと一緒に楽しんだらいいよ」という園長の言葉に背中を押されて、入職を決めました。

ご自身が保育で大切にしていることは何ですか?
「自分で考えて行動できる人になってほしい」という思いで保育をしています。私自身が「人と同じではつまらない」と、さまざまな視点で考える環境で育ってきたと感じています。そして「誰のせいにもできない」ということを学びました。
保育園が子ども自身で考えて行動できる場になるよう、教えるのではなく、一緒に考えたり、視野が広がるような環境を整えることを意識しています。
仕事で成長したと思えたエピソードはありますか?
指導計画を「保育ウェブ指導計画」と「ラーニングストーリー」へ移行させることに、2年前から取り組んでいます。以前までの指導計画は、子どもの姿が見えにくく、一人ひとりに寄り添った指導計画ではありませんでした。「保育ウェブ指導計画」にすることで、月の途中でも見直すことができ、一人ひとりの興味関心や発達に寄り添った計画になったと感じています。今年度から園全体で取り組んでいる「ラーニングストーリー」では、今まで見えにくかった幼児クラスの子どもの成長を保護者の方と共有し、家庭と保育園との連携を深められていると感じます。 昨年度はこれらの取り組みを、東京都社会福祉協議会の主催する実践報告会で発表しました。人前で発表することが苦手な私でしたが、このような場で発表したことが自信にもつながりました。

あなたにとって檸檬会はどんな場所ですか?
南町田保育園は、向上心のある職員が多いです。現状に満足せず、より良くするために、意見し合い行動する職員がたくさんいます。そして檸檬会は「挑戦することができる場」だと感じています。
未経験の中途入職という立場のため、保育という枠に囚われず、様々な視点から意見し、周囲を巻き込んできたと思っています。そんな私の意見にも賛同し、サポートしてもらってきた7年だと思います。
ご自身の自慢できることは何ですか?
長所でもあり短所でもあると思いますが、“負けず嫌いで心配性”な性格だと思います。振り返ると、幼少期から負けず嫌いな性格だったなぁと思うのですが…縄跳びで誰よりも跳べるようになりたいと、毎日練習するような子どもでした。毎年縄跳び大会で満点をとるのが目標であり、それがプレッシャーにもなっていました。学生時代はテニス部に所属し打ち込んできました。
社会人になり、さまざまな業界に挑戦する中、そこで一人前になるために、準備し振り返ることを大切にしてきました。保育に携わるようになってからも、その経験は生かせていると感じます。
社会人になりずっと続けていることがひとつあります。それは家に帰ってからの1人反省会です(笑)。毎日がとても速いスピードで進んでいく中で、「あの時の伝え方こうすればよかった」「こう言ってたらどう発展したんだろう?」など、1日を振り返り同じような場面で後悔しないよう続けています。後悔は絶えませんが…。

これから挑戦したいことはありますか?
コロナ対策による外出自粛期間中に買った「カリンバ」という、オルゴールのような心地よい音色の楽器が弾けるようになりたいです。保育の中で、ギターやウクレレなどの楽器を弾く先生に憧れの気持ちがあって…ピアノが苦手な私でも弾くことが出来るかもと思い練習しています(笑)。
MVPを受賞された感想と、次の目標を教えてください。
率直に、一緒に働いている職員への感謝の気持ちでいっぱいです。
私が「やってみたい」「挑戦したい」ということに対して、応援したり、サポートしてくれる仲間には感謝しかありません。
今年度はコロナ禍で、園外活動や行事が中止または縮小する中、子どもの「やりたい!」を保障するために、自分にできること、その環境を整えるにはどうしたらよいかを日々考えています。そんな状況なので、一人ひとりの子どもが1日を幸せに過ごすという原点に戻り、日々の保育を改善していけたらと思っています。